 超高齢化社会への取り組みについて
現在の社会保障制度の基本ができた……50年程前ですかね、
高齢者１人に対しまして現世代（15歳から64歳）、が11人で１人を
支えていました。それが今では３人で１人を支えていると。
それが2025年には２人で１人を支えるという統計がもう出ています。
そうすると、つまりこれから構造する社会がどんどん変わっていく
ということです。
それがもう間もなくそこまで来ているということですから、いわゆる
現役世代が負担する税金や保険料に大きく頼ったままでは制度は
崩壊していまいます。やはりこれは、老いも若きも広く薄く負担し合う
仕組みをいま一度構築しなければならないというふうに考えています。
そしてまた、今後日本人は一人一人がこれまでよりも長い人生、
いわゆる長い老後を過ごすことになっていきます。もしこれまで
のように高齢化が老化による心身の障害や貧困を伴うものであれば、
長い老後は必ずしも望ましいものではなくなってしまいます。
いわゆる生きるに値にする長寿に基礎となることは３つあります。
�〃鮃�を保つこと、これは医療と介護がそれには支えになります。
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��生きがいを保つこと、これは社会インフラの整備ということ、
あと心であると考えます。
我々が健康に過ごせる時間、すなわち健康寿命を延ばし、最終的に
平均寿命と一致させることが可能であるかどうかですね。
そのために必要な医療、介護の体系や保険とはどのようなものが
求められているのだろうか。生活を成り立たせるための年金や
経済的支援は必要十分であろうか。そして、長寿を一人一人の
喜びにするためにできることは何なのか、非常に考えさせられる
問題だと思います。
そして、日本は戦後の速やかな復興とその後の高度経済成長とともに
達成した世界一の寿命伸長について、世界じゅうから驚異と称賛の
的となっています。
そしてまた、桐生もそうです。桐生は特にですけれども、
県一の高齢化率ということでありますので、長寿社会おいて
モデルケースとなるような可能性もあるわけなのです。これまでの
長寿化というのは、いわゆる技術的側面に負うところが大きかった
というふうに考えていますけれども、これから日本が迎える課題、
桐生市でも同様でありますけれども、必ずしも技術だけで
乗り越えるものではなくて、いわゆる社会全体の総合力というのが
必要となりますので、これから本当の意味での皆さんの一人一人の
英知ですか、が試されるのはこれからであるというふうに考えています。
これからの日本の団塊世代のことですけれども、いわゆる世代の
約８割の方が65歳を過ぎても働きたいというふうに考えています。
そういう人の中には経済的に働かざるを得ないという人も存在
していますけれども、経済的に満足していても働き続けたいという人が
増えているのが特徴だと思います。つまり現在の高齢者の定義である
65歳以上の人の中に、体力もやる気もある元気な人の割合が
増えています。そして、自分自身を高齢者であると思っていない人の
割合が非常に最近増えています。そして、仕事を通じて何らかの形で
社会というつながりを持ちたいという人の割合が非常に最近増えています。
そして、このように従来と異なる意識を持つ新しい……新しい高齢者
という言葉もあれですけれども、新しい高齢者というふうにしますと、
新しい高齢者は豊富な人生経験に基づくすぐれた知恵と体力を、
体力も今ありますよ、兼ね備えたいわば社会的資源というふうに
考えられます。そして、これを今一律の年齢で社会からリタイア
させてしまうということは、やはりこれは大きな社会的損失で
あるというふうに考えます。もちろん現役時代に十分働いたので、
退職後は悠々自適をしたいという人は別ですけれども、
しかしリタイアしたくない人まで強制的にリタイアさせてしまうというのが
今の社会の仕組みであります。問題は、社会から求められ、
本人もやりがいを持って活躍できる場とそうした場所を支える仕組みが
今の日本にはまだそれが足らないように思います。
そして、このような場と仕組みは超高齢社会に求められている、
それが社会的インフラだというふうに考えますけれども、
またこの整備することが新たな市場の開発、ビジネスチャンスになる
というふうにも考えます。
このような事例でありますのは、徳島県の上勝町の葉っぱビジネス
というのが、高齢者の町で環境にやさしいまちづくりということで
いろいろ有名になっています。いわゆる葉っぱを、つまもの
産業なのですけれども、町を全部環境をごみを燃やさないとか
いろいろありまして、全員が健康で、要するにおじいさん、
おばあさんが商売すると。葉っぱであるので軽くて、
全部できるというふうになっているのが参考的な例だと思います。
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